ゴルフは斜陽産業⁉
あまり認めたくはないですが私がゴルフを始めた頃と比べると、ゴルフ業界を取り巻く状況はあまり良くありません!
私が研修生をしていた頃は、男子プロゴルフの人気は凄まじく「青木功プロ」「ジャンボ尾崎プロ」「中嶋常幸プロ」、いわゆる「AON」の方達がツアーを盛り上げ、ゴルフ場にも多くのお客様が訪れていました。
当時、私が所属していたゴルフ場は「27ホール」あったのですが、土日には「140組」も入っていました。
キャディも、ハーフが終了したら、次は違うお客様のキャディに付くというようにキャディをワンハーフするという事もあったのです。
今考えると、入れすぎじゃないかとも思いますが、当時はそれが当たり前だったのです。
バブルが弾ける!
ゴルフの試合というのはスポンサーが居なければ開催する事は出来ません!
バブルが弾け、景気が悪くなるに従いスポンサーが撤退し、試合数が減少していきました。
景気が悪くなれば、ゴルフに行こうという人も当然減少します。
当時はプレー料金が今より高く、メンバーの紹介などがなくてはプレー出来ないゴルフ場も多くあったのですが、ゴルフ場は生き残りをかけて料金を安くしたり、食事付きのプランを導入したり、その他には人件費を削減するためセルフデーを設け、メンバーの紹介がなくてもビジターの予約を入れるようになっていきました。
確かこの頃からだったと思いますが、外資のゴルフ場運営が増えて来たと記憶しています。
その当時はゴルフ場単体で、黒字だった所はほとんどなかったのじゃないかと思います。
それでも何とか経営努力をしてゴルフ場の運営をしていたのですが、大きな事件が起こります。
それが「東日本大震災」です。
この頃、自粛ムードが高まりゴルフは贅沢と思われていたのでしょう、あきらかに来場されるお客様が減ってしまいました。
周りのゴルフ場のいくつかは廃業し、ソーラー発電に取って代わっていきました。
コロナ過でのゴルフ事情
料金を大幅に下げたり、営業に力を入れたりしてゴルフ場は何とか運営を続けていましたが、ここでコロナが流行してしまうのです。
コロナが発生した当時は、お客様が減少したのは言うまでもありません。
特にコンペなどは皆無で、地元の方の予約がぽつぽつ入る程度でした。
しかし、その状況は長くは続かずお客様が戻ってくるのです。
みなさんの中にもご存じの方がいらっしゃるとは思いますが、コロナ過でも外で出来るスポーツという事でゴルフをする人が増えるという何とも皮肉な事態が起こるのです。
だからといってゴルフ業界が潤ったわけではありません。
飲食店などは廃業される所も多くあったようですが、ゴルフ場もお客様がコロナ前ほどには戻らず、何とか続けていけるという状況でした。
現在の状況
現在は緊急事態宣言が明け、ゴルフ場には平日にもかかわらず多くのお客様で賑わっています。
大きなコンペのお客様も増え、このままコロナが収束してくれることを祈るばかりです。
ただ安心できる状況ではありません。
予約状況を分析すると、60~70歳ぐらいの方が大半を占めています。
いわゆる団塊の世代の方が多く、若い方が少ないのです。
ゴルフ人口が増え、若い人達の中にもゴルフをする人が増えているのは確かです。
練習場に行けば若い人達のグループや女性の方が増えているなと実感します。
でもその人たちが、実際にゴルフ場に足を運んでいるかはまた別の話です。
若い人たちがもっとゴルフ場に来ていただけるように考えていかなければなりません。少子高齢化に伴いこれからは確実にゴルフ人口は減っていくと予想されます。
以前に比べればゴルフの敷居は低くなっている事は確かです。
ゴルフの魅力を発信し、誰もが楽しむ事が出来るスポーツだという事を分かってもらえなければ、ゴルフの未来は暗いものになってしまうかもしれません。
業界に関わるものとして少しでも貢献できるよう記事を更新していきたいと思います。