私が研修生をしていたゴルフ場にはキャディの親分がいました。
なんだそれ⁉と思われる方もいらっしゃると思いますが、いわゆるキャディのご意見番的な人の事です。
ゴルフ場がオープンしてからずっとキャディ一筋でコースの事も知り尽くしたベテランのキャディさんです。この方には支配人も一目置いているほどで、キャディの親分などと書くと怖い印象を与えてしまうかもしれませんが、とてもいい人で他のキャディさんからも慕われていました。
しかし、キャディ中はマナーの鬼へと変貌します。
マナーは受け継がれるもの⁉
マナーの悪いお客様には遠慮なく注意をしたり、初心者の方にはかなり厳しめのアドバイスをしていました。
「クラブは2~3本持って走れっ!」「もう少し練習してから来ないと周りの方に迷惑をかける」などよく言っていました。
ゴルフに来てキャディさんに怒られている初心者の方を見ると、少しかわいそうに思ったものです。
私も親分が後ろの組のキャディだったりすると、「遅れないようにしないと!」と頑張ってキャディをしていました。
今では考えられない事かもしれませんがこの頃は結構普通の事でした。
今の人たちに、こんなに厳しくしたら誰もゴルフをやりたくないと思ってしまうかもしれないですよね!
当時は初心者の方に対して同伴のプレーヤーやキャディさんが厳しくマナーを教える光景をよく見かけました。
当時、ゴルフは仕事上での付き合いで始める方が多かったので、上司や先輩にゴルフを教わるというのが多かったのです。いわゆる接待ゴルフで相手の方に迷惑をかけるわけにはいきませんから。
そうやってマナー教わり、今度は又自分の後輩へ教えて行く、良くも悪くもそれだけゴルフのマナーには厳しかった時代なのです。
その他にも、ご夫婦でいらっしゃて旦那さんが奥様に「そこまで言わなくても」と思うほど厳しく指導?する姿もよく見かけましたが、奥様がゴルフを嫌いになるじゃないかと心配になるくらいでした。
最低限のマナー
今では厳しく言う人、言ってくれる人は、ほぼいないと思います。
若い人にとって「一緒に行って色々教えてくれる人がいない」というは逆にゴルフを始めにくくなっているのかもしれません。当時のようにあんまり厳しくする必要はないと思いますが、人に迷惑が掛からない程度のマナーで十分だと思います。
ゴルフへの敷居が低くなり多様な年代のプレーヤーが楽しめるようになりましたが、最低限のマナーは守っていきたいですね。