プロ仕様のボール
現在のプロ達が使うボールは、飛距離はもちろんコントロール性も高く、そして打感なども非常に優れています。
構造も2ピースや3ピース、更には4ピースの物もあり技術の進化も留まる所を知りません。
しかし私が研修生をしていた頃は「2ピースはアマチュアが使うボール」というのが当たり前でした。
どうゆう事かというと、当時のプロ仕様のボールの構造は「糸巻のボール」でした。
ベテランのゴルファーの方はご存じかと思いますが、最近ゴルフを始めた方にとっては「糸巻のボールってなんだ?」と思われるかもしれません。
簡単に説明いたしますと、ボールの中心(コア)に糸ゴムがぐるぐる巻き付けてあり、その上にカバーがある構造になっているのです。
ボールの特徴としては、超ソフトな打感でスピン性能は今のボールよりも高くコントロール性能も抜群でした。
こう書くといい事ばかりと思われるかもしれませんが当然欠点もあります。
ソフトな打感でスピン量が多いという事は、ミスをした時はすごく曲がります。カバーも柔らかい素材の為、トップすると簡単に割れたりもします。
今のボールとの最大の違いは飛距離性能ではないかと思います。
今のボールの適度なスピン量と直進性に比べれば、やはり一昔前の基準のボールと言わざるを得ないかもしれません。
ではいつから糸巻きボールから2ピースボールに代わっていったのでしょう?
レイグランデWF
研修生が使う当時の定番のボールは「ロイヤルマックスフライ」というダンロップ製のボールでした。
しかしブリヂストンから飛距離と糸巻のコントロール性能を持つ2ピースが発売されました。それが「レイグランデWF」というボールでした。
このボールを使ったプロゴルファーのニック・プライスが全英OPと全米プロを制したことから研修生の中にもこのボールを使う人が出てきたのです。
私も当時このボールを試してみましたが、糸巻にに比べてミスに強いという印象で、違和感なく変更する事が出来ました。
それまでは日本ツアーではダンロップのボールの使用率が高かったのですが、このボールの登場でブリヂストンのボールを使うプロが増えたと記憶しています。
研修生をやめて何年か経った後に、ゴルフショップでレイグランデが1ダース1500円程度で売られているのを見た時、当時を思い出しちょっと懐かしい気持ちになりました。
このボールには、幾つかの別バージョンがあり、ジャンボ尾崎プロが使っていた「ジェイズJM2」、弟の尾崎直道プロが使っていた「JOEモデル」「レイグランデ・ツアードリーム」などがありました。
今では2ピース・3ピースは当たり前の構造ですが、このボールはボールの歴史を変えたと言っても過言ではないと思います。
直接ゴルフに役に立つ情報ではないですが、このような内容の記事もたくさん更新していこうと思います。
楽しんで見て頂ければ幸いです。