トーナメントの仕様のグリーン
皆さんはテレビでゴルフ中継を見たりしますか?
まぁゴルフが好きな人なら当然見られるでしょうし、ゴルフをやらない方でも一度や二度は見た事があるのではないでしょうか?
トッププロ達の真剣勝負ですから見ごたえがあります。
ドライバーショットやアイアンショットも自分との飛距離を比べると驚くほどの差がありプロのすごさが伝わってきます。
グリーンも試合の為に、硬く速く仕上げられており一般のゴルフ場のグリーンとは比べ物にならないくらい難しくなっています。
では「硬いグリーンと速いグリーン」とは一般のグリーンとどう違うのでしょう?
今回は「グリーン」についてお話してみたいと思います。
硬さと速さ
グリーンの硬さと速さ
グリーンの速くする(転がりを良くする)理由は何となくわかると思いますが、グリーンを硬くするのはなぜなのでしょうか?
簡単に言えば速くするためにグリーンを硬くするのです。
グリーンを速くするには芝を短く刈り込むのが主な方法のひとつです。その他に「ローラー」をかけたり、水分量のコントロールやしっかりと強い根を育てたり、葉を硬くしたりとグリーンキーパーの腕による所も大きいのです。
硬いグリーンで最も分かりやすい特徴は「ボールが止まりづらい」という事です。
ただプロのレベルになるとフェアウェイから打てばしっかりスピンがかかりボールを止める事が出来ます。
よく「雨が降るとボールが止まりやすくなる」とテレビ中継で聞かれた事がある方もいらっしゃると思います。雨が降るとグリーンの水分量が多くなり柔らかくなります。ボールとグリーンの接地面積が増えるのでスピンがかかりやすく止まりやすくなるのです。
トーナメント使用のグリーンは芝にとってはかなりのストレスがかかっている状態なので、試合が終われば回復に向けて作業をしなければなりません。
硬さと速さ、どうやって測る?
硬さや速さは具体的な数値で表示されます。ゴルフに行くとマスター室前に表示されているゴルフ場も多いのでみなさんも見た事があるのではないでしょうか?
ではどうやってはかるのでしょう?
それはコンパクションメーターとスティンプメーターという器具を使用して測ります。
まずは硬さの測り方です。
測り方は結構簡単で、中にスプリングが入っていて、この器具をグリーンに差して測定します。この器具だと単位は㎏/㎠なのですが、テレビなどを見ていると「硬度指数」という単位(mm)あらわされています。
ちなみにプロの試合では12~14㎏/㎠ (指数だと24~25㎜)ぐらいになっています。
速さの測り方も特段難しい事はありません。
写真の溝にボールを置いて、右の写真のように転がして測ります。
当然下りと上りでは転がりが違うのでいろいろ計って速さを測定します。
単位はフィートで表します。
プロの試合では11~12フィートぐらいに設定されています。
グリーンの速さを一般の方に分かりやすく言うと普段皆さんがプレーされるグリーンは大体9~9.5フィートぐらいに設定されていると思います。
それ以下だと皆さんも重いと感じると思います。
一般のグリーンを速く設定してしまうと、なかなかカップインせずにコース渋滞が起きてしまうので、あまり速いグリーンにはしないようにしている事が多いようです。
まとめ
実際に試合をする時は、主催者から「コンパクションは24,スティンプは10~10.5ぐらいでお願いします」と具体的な数値を指定されます。
先にも述べたように試合のグリーンは芝にストレスのかかるコンディションなので、なかなか難しい事もあります。
硬く早いグリーンを体感したければ、試合後のゴルフ場に行ってみるといいかもしれません。
みなさんの中には「早いグリーン=良いグリーン」と思われている方も多いと思いますが、多少重くてもボールが跳ねたりせずに転がりの良いグリーンがしっかり管理されている良いグリーンだと思います。
次にゴルフに行った時には、硬さとスピードを確認してからラウンドしてみて下さい。
グリーンの速さの目安が持てるようになると思います。