キャディのお仕事。簡単に言えばコースの案内をしてアドバイスをする、という事に尽きるのですが一般の方にはわからない苦労やテクニックがあります。
そんな話を紹介していきましょう。
第一回「ラインを読む」
キャディーの仕事で特に重要なのがこの「ラインを読む」という事です。
研修生をしていて自分のホームコースであればグリーンの特徴はわかっているのでこの位置からならどっちに切れるかは理解できているのですが、お客様への伝え方が非常に難しいのです。
どっちに切れる?
例えばワンピンぐらいの距離でラインを聞かれ右に切れるライン(スライス)で「カップ一個ぐらいでいいですね」答えたとします。
いざお客様がアドレスを取ると「あれ?どこ向いてるの?」と言いたくなるぐらいカップより右を向いていたりするのです。
そのまま打つと、当然大きく右外れるのですがその時、お客様に「いや~けっこう切れるなぁ~」とか言われたりします。
当時の私は内心「そりゃそうでしょうね!」と思いながらもそこは笑ってごまかしていました(笑)
今思えばお客様に「右向いてますよ」と言ったほうが良かったのでしょうかね?
あまり失礼のないように気を使いすぎて、はっきり言わない事が多かったのです。
ちなみにパターの入らない理由で一番多いのは「狙ったところに構えられていない」と言われています。
上っているの? それとも下っているの?
さらに難しいのが上りと下りのラインです。
上りのロングパットが残ったら、誰だってしっかり打とうと思うのではないでしょうか。
そこで「上りで距離もあるのでしっかり打ったほうがいいですよ」とか「ここは少し重いので強めでいきましょう」とアドバイスすると、びっくりするぐらい強く打つ方がいるのです。
その反対に「下っているので気を付けてください」とか「ここからは結構早いですよ」と言うといくら何でもそれでは届きませんよというようなタッチで打つ方もいます。
さすがに「強く打てって言ったじゃないか」とか「早いって言ったじゃないか」と怒られたりする事はありませんが、うまく伝わらないのは何とも歯がゆいものです。
キャディとしていいスコアでラウンドして欲しいので、知っている事を伝えないわけにはいきません、しかしあまり多くの情報を伝えてしまって逆に混乱させてしまうのもどうなのか?と考えてしまいます。
どうせならいいスコアで楽しくラウンドしてもらいたいのですがなかなか難しいものですね!